D型肝炎・E型肝炎(ウイルス性肝炎):日本ではほとんど見られない
- 肝臓病の種類と原因と治療法
D型肝炎・E型肝炎(ウイルス性肝炎):日本ではほとんど見られない
肝炎の原因となるウイルスには、血液感染するD型や、経口感染するE型もあります。海外旅行などで知らない聞に感染することがあるので、注意が必要です。
D型は、B型かいないと生きていけない寄生ウイルス
D型肝炎ウイルスは、かつては「δ(デルタ)ウイルス」と呼ばれて、B型肝炎ウイルスの一部と考えられていました。しかしながら、その後の研究報告で新しい肝炎ウイルスであることが判明し、今現在はD型肝炎ウイルスと呼ばれています。
そして、このD型肝炎ウイルスの最大の特徴は、単独では生息できないことです。D型肝炎ウイルスが生きていくためにはB型肝炎ウイルスの存在が必要で、常にB型肝炎ウイルスに頼って生きていく寄生ウイルスなのです。このような点を勘案すると、D型肝炎ウイルスは血液感染(注射や輸血、歯科治療といった医療行為の他、外傷による出血が目など粘膜に触れるなどの感染)するとはいえ、単独で発生することはありません。B型肝炎ウイルスと同時に感染するか、すでにそのウイルスを保有しているB型肝炎のキャリア(HBキャリア:Hepatitis Bキャリア)の人に感染するかのどちらかなのです。
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- 【参考】「HBe抗原の力を借りないと活動できないD型肝炎ウイルス」に関して
:D型肝炎ウイルスは、単独では肝炎(カンエン)を引き起こす能力がありません。B型肝炎ウイルスのHBs抗原の力を借りて、初めて活動することができるのです。
D型、E型肝炎の予防上の注意:多発地域へ旅行するときの注意事項
D型、E型肝炎は、日本ではほとんどみられない肝炎(カンエン)です。海外のD型、E型肝炎の多発地域へ旅行した人が、稀(マレ)に感染するくらいです。したがって、注意が必要なのは多発地域へ旅行するときです。
また、D型肝炎の場合には、地中海沿岸、中東、中央アジア、南米などの地域に多く発生します。こうした地域へ旅行するときは、感染しないように十分注意することが大切です。D型肝炎に感染すると、B型とD型の2つの肝炎(カンエン)を併発することになるので、重症化しやすくなります。E型肝炎は、主に水を介して感染するので、多発地域で生水は絶対に口にしないようにしてください。
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- 【参考】「E型肝炎の感染防止」について
:生水や生の食べ物を避け、食事前やトイレのあとの手洗いを徹底させます。これは、当サイトの別ページでも述べているように、A型肝炎の場合と同様です。
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