糖尿病（肝臓病の合併症）
- 肝臓病の合併症の種類
糖尿病（肝臓病の合併症）
膵臓（スイゾウ）から分泌されるインスリン（Insulin）は、血液中の糖分をエネルギーとして利用しながら、血糖値を常に一定の範囲内に保つ働きをしているホルモンです。糖尿病は、このインスリンが不足したり、作用が弱くなったりする病気です。
インスリンの作用が弱いと、血液中の糖分をうまくエネルギーとして利用できず、血液中の糖分が高い状態になります。インスリンの作用は、肥満などが原因で悪くなるのが一般的ですが、肝臓病とも深くかかわっています。肝臓（カンゾウ）の働きが低下すると糖質の代謝（タイシャ）が十分行われなくなるため、血液中の糖分が増えて糖尿病と同じ高血糖の状態になってしまいます。これに加え、肝硬変（カンコウヘン）が原因で低下することもあります。それとは逆に、糖尿病になると糖代謝や脂質代謝に異常が起こるため、脂肪肝（シボウカン）を合併しやすくなります。
糖質の代謝のシステム
糖尿病が怖い病気として取り上げられる要因を簡単にまとめてみましょう。糖尿病の怖さは、大きく４つの要因としてまとめられます。まずはケトン性糖尿病性昏睡（コンスイ）を引き起こします。そして、糖尿病を治療せずに放置しておくと、有名な３大合併症が起こります。糖尿病の３大合併症とは、「神経障害」「網膜症」「腎症」の３つです。これらは糖尿病の患者さんだけに特に起こりやすい病気で、糖尿病を長時間にわたって患っている患者さんにとっては重大な問題となります。こうしたことに加えて、糖尿病の患者さんがインスリン注射や経口薬（口から摂取するタイプの薬剤）などの服用方法を間違えると、血糖値が下がり過ぎて「低血糖」状態になり、最悪の場合には「低血糖昏睡」状態に陥ります。また、糖尿病を患っている場合には、動脈硬化が進行しやすくなったり、感染症などを引き起こしやすくなったりします。
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