甲状腺の病気(肝臓病の合併症)
- 肝臓病の合併症の種類
甲状腺の病気(肝臓病の合併症)
肝臓(カンゾウ)と甲状腺(コウジョウセン)は深い関係があり、たとえば自己免疫性の慢性肝炎の場合は、慢性甲状腺炎になることが比較的多くみられます。これは自己免疫疾患の一つで、徐々に甲状腺が硬く腫れ、機能が低下していく病気です。その反対に、甲状腺ホルモンが過剰に分泌(ブンピツ)されて起こる甲状腺機能亢進症になると、肝臓の働きが異常に高まるために酸欠状態となり、肝細胞が障害されます。
簡単に、甲状腺の病気に関して説明しておきましょう。甲状腺の病気は、大きく「機能の異常」「炎症」「腫れ・シコリ」の3つに分類することができます。「機能の異常」は、甲状腺の機能が亢進(コウシン:高まること)する、もしくは機能が低下することです。これは、甲状腺ホルモンの分泌(ブンピツ)する量が過剰もしくは不足するということに直結して、そのことが全身性の様々な症状につながっていくのです。これに加え、甲状腺は「炎症」を引き起こすことでも機能が低下していくことも知られております。そして、「シコリ=結節(充実性の隆起で発疹の一種)」とは、甲状腺内にできるコブのようなものです。一般的に考えると、まず挙げられるのは癌(悪性腫瘍)ですが、甲状腺ガンの発生頻度は小さいため、良性の「シコリ」がほとんどですね。
甲状腺の位置
こうした甲状腺の病気の発症率を見てみると、大体「男性1に対して女性6」くらいの患者さんの割合になっております。そして、甲状腺機能亢進症の代表的な病気の一つである「バセドウ病」だけに絞ってみると、「男性1に対して女性4」となっております。バセドウ病以外の甲状腺の病気を見てみても、男女比率は圧倒的に多いのです。その男女比率の理由は、発症の原因から推測されているいくつかの研究報告はあるのですが、ハッキリとしたことはいまだよく解明されておりません。しかしながら、近年においては、そうした男女比率も少しずつ狭まってきており、特にバセドウ病に限れば男性にも珍しくない病気であると言えるでしょう。
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